Dec 22, 2021 10:32:07 AM | 3 Min Read

ゼロパーティデータをご存じですか?

Posted By
日比野嘉昌
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ゼロパーティデータをご存じですか?

欧州のEU一般データ保護規則(GDPR)や米国カリフォルニア州の消費者プライバシー法(CCPA)に続き、日本の個人情報保護法が改正されます。

個人情報はグローバルな規制の風潮とともに取り扱いが強化されていきます。その中でもブラウザ事業者のApple社やGoogle社が打ち出したCookieの利活用を制限する発表は、デジタルマーケティングに携わる方は驚いたのではないでしょうか。

Cookie規制によって3rdPartyCookieの利活用も制限される今後のデジタルマーケティングはどのようにデータを活用していくことが求められるのでしょうか。今回は、デジタルマーケティングの新しい概念「ゼロパーティデータ」について確認していきましょう。

       【目次】
          消費者データタイプの違い
         ゼロパーティデータとは
         ゼロパーティデータの活用方法
         まとめ

消費者データタイプの違い

デジタルマーケティングにおける消費者(顧客)のデータタイプは下記のように分かれます。

1stパーティデータ

企業が自社のチャネルで直接収集し保有している顧客データになります。具体的には、顧客の名刺や自社のWebサイトの問い合わせフォームに入力された氏名、メールアドレス、電話番号、所属企業名、購入履歴などの情報になります。また、自社アプリの利用者データやアナリティクスツールなどで取得したWebサイトの行動履歴も含まれます。

2ndパーティデータ

企業が保有する1stパーティデータでは不足している情報を補充するため必要なデータを保有する他社から直接入手したデータになります。例えば、金融資産や収入、ポイントサイトやレビューサイトなどのデータが含まれます。他社の1stパーティデータとも言えるでしょう。

3rdパーティデータ

自社以外の第三者機関が独自に収集し保有、提供しているデータになります。例えば、Webサイトの閲覧や行動履歴に基づいて推計した趣味、興味、関心などのオーディエンスデータで、広告配信にはこの3rdパーティデータを利用することでセグメントしターゲティングすることが可能になります。また、3rdパーティデータには行政機関が提供する国勢調査データや民間の調査会社が調査した市場調査データも含まれます。

これまでのデジタルマーケティングは、Cookieを使用して収集された3rdパーティデータを利活用し、Webサイトへ訪れた消費者(顧客)を追跡したり、商品検索や購入、お問合せした消費者(顧客)と近しい消費者(顧客)を見つけ出したり、特定のWebサイトの商品を閲覧やアクションした消費者(顧客)におすすめ商品の広告を出したり、セール情報を提供したりして、消費者(顧客)を獲得する手段としていました。

ですが、これらの手法はCookieの利活用の制限により十分に機能しなくなっていきます。Cookieに変わる方法で情報を収集するには何が効果的なのでしょうか。この解決にあたる対策としてできることが新しい概念のデータの種類、「ゼロパーティデータ」の利活用です。

ゼロパーティデータとは

1stパーティデータには、消費者(顧客)から同意を得ることなく収集したデータも含まれています。
今までは、本人(利用者)の同意を取得することなく企業がデータを収集し使用できてしまう側面があり、昨今の個人情報保護の透明性を求める観点から問題となりました。

海外の個人情報保護法の規制により消費者(顧客)のデータを利活用する場合は、本人の同意を得ることが義務付けられ、1stパーティデータを区別する必要性が出てきたことによって「ゼロパーティデータ」の概念が生まれました。

端的に言うと「同意取得済みの1stパーティデータ」になります。

                                                                                       スクリーンショット (130)

ゼロパーティデータとは、消費者(顧客)が意図的または積極的に企業へ提供するデータのことで、消費者(顧客)の嗜好性や動機、購入意向、個人的な背景、企業にどのように自分を認識してほしいかといった情報が含まれます。

今まで利活用されてきた3rdパーティデータは、Webサイトの閲覧や行動履歴から類推・推測された「〇〇に興味があるかもしれない」データのため、消費者(顧客)からすれば興味が全くない広告やメルマガが届いてしまうこともあります。

ゼロパーティデータは、消費者(顧客)から同意取得できているデータであるとともに、“意図的”に提供される「〇〇に興味がある」データのため正確な消費者(顧客)像を捉えられるデータでもあります。

ゼロパーティデータの活用方法

ゼロパーティデータによってブランドや企業は、消費者(顧客)が求めているパーソナライズされたキャンペーンやサービス情報、オファーや商品レコメンドなど正確に提供することが可能になり、ブランドや企業に対して好感を得てもらえればエンゲージメントを高めることができる、また、好感を得た消費者(顧客)は自ら情報をシェアしてくれるのではないでしょうか。

ブランドや企業はゼロパーティデータによって正確なデータを基に消費者(顧客)理解を深め、分析することも可能なるため、よりパーソナライズされたマーケティング活動が可能になると考えられます。
また、消費者(顧客)から同意を得るためのCMP(Consent Management Platform)、収集した顧客情報とゼロパーティデータを紐づけ管理するCRMの導入と活用も必要となるでしょう。

まとめ

個人情報保護法の改正Cookie規制によって、消費者(顧客)の個人情報やデータの取扱いは規制が強化され、デジタルマーケティングにおいて利活用されてきた3rdパーティデータは、今後活用することが難しくなります。
消費者(顧客)の正確なデータである新しい概念の「ゼロパーティデータ」の取得と活用がこれからのデジタルマーケティングには必要不可欠になることでしょう。

        スクリーンショット (Note)

Topics: デジタルマーケティング, 個人情報保護法, cookie, データサイエンス, GDPR, Mediaplan

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